石油化学大手の業績は好調に推移している。三菱ケミカルホールディングスは、2015年度中間期の連結営業利益が1363億円と前年同期より8割以上拡大。住友化学と三井化学も倍増したほか、旭化成や昭和電工、東ソーなど主要企業の上期決算はいずれも大幅な増益を達成した。
国内石化業界は原油由来のナフサが主原料のため、14年からの原油相場下落で原料コストが大幅に低下。一方、一部の製品は市況がさほど崩れなかったため、エチレンプラント(ナフサを分解し、石化基礎製品のエチレンなどを造る設備)を操業する大手の利幅は軒並み改善。円安で輸出の採算も好転し、低収益に苦しんできた石化部門の業績急回復につながった。
ただし、中長期的に見れば、国内の伝統的な石化事業の先行きは厳しい。中東、北米でガスを原料とするエチレン設備が続々稼働。また、日本の主要な輸出先である中国では、国策で自国の石炭を原料とするエチレン生産が急増する。こうした割安な非ナフサ系エチレンの台頭で、日本のエチレン輸出が阻まれると同時に、大量のエチレン関連品が国内市場に流入する可能性がある。
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