国内需要が減り、再編が急務とされる製紙業界。王子ホールディングスと日本製紙の2強に対抗し、「第三極」形成を狙った業界5位の北越紀州製紙は、同6位の三菱製紙との紙販売子会社統合に動いたが、今春に破談となった。また、2割強を出資する業界4位の大王製紙とは、資本関係をめぐる争いが深刻化。次の一手をどう打つのか。岸本晢夫社長に聞いた。
──「第三極の形成」を旗印にしてきたが、今の考えは?
印刷用紙主要4品種の2014年度の国内生産量で見ると、日本製紙が首位で、王子と北越紀州がほぼ同じ水準の2番手だ。07年度と比べて日本製紙40%減、王子46%減の一方、当社は31%増えた。印刷用紙では、すでに2強に対する「第三極」が成立している。
──再編を推し進めることで、ほかの分野も補完し、「総合製紙メーカー化」を図るのか。
各社とも得意分野に特化することで、「非総合メーカー化」が進んでいる。大手でさえ、たとえば印刷用紙など洋紙よりも段ボール・板紙、国内よりも海外、製紙よりもエネルギー事業が目立ったりする。当社も洋紙、白板紙、特殊紙、紙加工に特化した非総合メーカーだ。
──第三極はもう追わない?
中国の白板紙新工場稼働やカナダのパルプ事業買収で、3年前に全体の数%だった海外売り上げは、今期に30%を超える。世界では紙市場が伸びているからだ。
国際企業として自主独立の成長は可能だ。国内での第三極形成はあくまで成長戦略を補完するもので、メインシナリオにならない。(持ち分法適用会社の)大王製紙との合併による、総合メーカー化は意味がない。
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