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キャリア・教育 #日本型雇用システム大解剖

「残業代ゼロ」と考えるのは間違っている ホワイトカラー・エグゼンプションを考える

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おおうち・しんや●1963年生まれ。2001年から神戸大学大学院法学研究科教授。労働法が専門。主著に『労働時間制度改革』『解雇改革』など。

私は以前からホワイトカラー・エグゼンプション(以下WE)の導入を主張してきた。それは、労働の中身や働き方が従来と変わってきて、現行の労働時間規制が実態に合わなくなってきたと考えているからだ。

日本の労働時間規制は一見すると先進各国の中でも強いように思える。1週40時間、1日8時間の法定労働時間が罰則付きで強制され、これを超えて働かせるためには、企業は労働者の過半数代表と36協定を結び、労働基準監督署に届け出なければならず、さらに割増賃金(残業代)の支払いも必要だ。

ところが現実には日本の労働者は長時間労働で、深刻な健康問題が生じていることからもわかるように、この規制が十分には機能していない。

その主たる原因は、(1)労働者の過半数代表は企業の言いなりでチェック機能が働いていない、(2)36協定で定めることができる残業の上限規制が緩い、(3)割増賃金が払われない残業(サービス残業)が広がっている、(4)割増賃金があるために残業に前向きな労働者も多い、などである。まずはこうした問題を踏まえ、規制の改善を図ることが急務だ。

他方で、知的労働のウエートが高まるにつれ、現行の労働時間規制ではこの変化に対応しきれなくなることも問題だ。

日本経済の未来を見据えた制度を

今後の日本の雇用社会のあり方を考えたとき、知的労働の重要性はますます高まる。人間の知能に刺激を与えるのは、雇用主の指揮命令ではなく、自ら何かを創造したいという労働者の欲求である。こうした知的労働者に適した賃金体系は、成果に対するインセンティブを重視したものでなければならない。

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