創業から17年間、変化の激しいネット業界を生き抜いてきたサイバーエージェント。長年、本業以外にベンチャー投資も手掛けてきた藤田晋社長は、現在の盛り上がりをどう見ているのだろうか。
──総額100億円の「藤田ファンド」を昨年秋に凍結しました。
今の状況は明らかにバブル。起業家には、千載一遇のチャンスだから、ぜひ資金調達すべきとアドバイスする。一方で投資家から見れば、はっきり言ってばかばかしい。ベンチャー企業の数、中でも有望な企業の数に比べおカネが集まりすぎている。おカネを集めたベンチャー経営者は、「調達した資金の額以上にリターンを出さなければいけない」という緊張感が緩んでしまっている。
──政府系の投資も活発です。
ちゃんと投資しているし、政府系を含め、どこもいいかげんなことはやってない。だからおカネが集まりすぎとはいえ、投資されるところ、されないところははっきりしている。全然おカネの回らないベンチャーが山ほどあって、一部のスター性があるところに人気が殺到している。
ただおカネが回ってこないベンチャーに投資したいかというと、自分もしたくない。基本的に投資は人気投票。みんながいいと言うところはどんどんよくなって、おカネも取引先も集まってくる。「渋谷村」と呼んでいるが、ベンチャー経営者がその輪に入っていることも重要だ。
──上場直後に下方修正したgumi(グミ)をどう見ていますか?
グミの國光(宏尚、社長)さんは、これで萎縮して赤字にビビッたりしなければ、ものすごく成長する可能性が出てくると思う。ああいう痛い目に遭う経験というのは、はっきり言って成長するチャンス。ちょっと赤字を意識し始めると、今度は小さくまとまってしまう。
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