数ある上場企業の中でもケタ違いの収益力を誇るのが、自動車やエレクトロニクスなど各種製造設備向けのFA(ファクトリーオートメーション)用のセンサーを主力とするキーエンスだ。今2015年3月期も国内外で自動車や精密機器、半導体業界向けにFAセンサーの販売が伸長。連結純利益は1000億円の大台に乗り、過去最高だった前期(859億円)を大幅に更新する見通しだ。
金額もさることながら、同社のすごさを示すのが利益率の高さだ。今期の第3四半期まで(14年4~12月)の実績を見ると、売上高2421億円に対して、営業利益は1265億円。なんと売上高営業利益率は52%にも及ぶ。00年代以降、営業利益率40%以上をキープし、04年3月期からの5年間は同50%以上を記録する。今期は7年ぶりの50%超えが濃厚だ。
給料の高い会社としても知られる。従業員平均年収は1440万円(平均年齢34.8歳、14年3月期実績)と同業他社の2倍前後で、上場企業トップクラスだ。それだけの高い給料を支払いながら、なぜ5割を超す利益率が可能なのか。
生産はファブレス むしろコンサル会社
木村圭一取締役経営情報室長は、こう説明する。「世界初・業界初など付加価値の高い新製品を出せる企画・開発力や、直販体制でコンサルティングセールスを行うことができる営業力、ファブレス(工場を持たず生産は委託)のため企画・開発に特化できる点が大きい」。
つまりキーエンスは単なるメーカーではなく、むしろコンサル会社なのだ。営業スタッフが直接、顧客の生産現場に入り込み、同社のFAセンサーを活用した生産コスト削減や効率化をコンサル営業で提案。そこで吸い上げた顧客ニーズを開発部門にフィードバックする。
この記事は有料会員限定です
残り 682文字
