5月10日、滋賀県彦根市の水田でカミツキガメ1体が捕獲された。同6日の大津市での捕獲に続き、滋賀県内では今年2例目。飼われていたペットが捨てられた可能性が高いという。同14日には千葉県八千代市でも捕獲され、事例は全国的に広がっている。
カミツキガメは、国外から輸入される外来種の中でも、導入先の生態系に与える影響が大きい侵略的な外来種(表参照)。外来生物法(特定外来生物による生態系等にかかる被害の防止に関する法律)の特定外来生物にも指定されている。農作物を荒らす被害が報道されるアライグマなどと同様に、本来は日本に生息しない動植物が野生化した例だ。

海外からの輸入などでペットや観賞用として持ち込まれ、それを飼い主や持ち主が無責任に野に放つ。より問題なのは、それが近隣住民の生活を脅かすだけでなく、生態系への甚大な悪影響を長期にわたって与え続けるおそれが大きいことだ。
地球温暖化と並ぶ重大な環境問題
異常気象などで一時的に生態系が崩れることもあるが、人為的な環境破壊は、他の動植物にとって「(恐竜絶滅の一因とされる)巨大隕石の落下に近いインパクト」(香坂玲・名古屋市立大学准教授)という。「菌類などは、まだ確認されていない種のほうが多い。それらが見つかる前に、洗剤などでその生態系を壊しているおそれもある」(香坂氏)。
この記事は有料会員限定です
残り 427文字
