「主婦」と「主夫」、入れ替えて起きた驚くべき変化 夜泣きに「気づく」「気づかない」で考えた

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晃彦さんが経営する梅丘「カフェ・ガルブ」の店内。独創的な装飾は晃彦さんの手作りで、美樹さんが言う「彼はスペックが高い」がよく理解できる。晃彦さんの作るオリジナルパスタも大人気(写真:筆者撮影)

西さんご夫婦は、そのときどきの都合にあわせて、どんどん家事育児仕事分担を変化させ、試行錯誤を繰り返しながら今の形にたどり着きました。おそらく、これからもその試行錯誤は続くのでしょう。

そんな変化が可能なのは、ふたりがお互いをリスペクトし、基本的に相性がいいことが大きいと私は感じました。長い夫婦生活ではもめごと含め数々の出来事があったようですが、それを乗り越え、ふたりがお互いのいいところをスラスラと挙げたところに、その相性と結束の強さも感じました。

今回のつかれないヒント

さらに今回、興味深いと思ったのは、マンガでも描いた晃彦さんの夜泣き対応の変化です。夜泣き対応は「パートナーが気づかないから」とひとりで対応する人も多い部分なのですが、同じ人でも、育児の関わり方が変わるとこんなに変化するのです。

『ほしいのは「つかれない家族」 ワンオペ家事&育児に絶望した私が見つけた家族のシアワセ』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

これはつまり、親なのに「夜泣きに気づけないから夜泣き対応はムリ」という場合は、単に当事者意識と責任感が低い可能性も高いということ。そして、何より大事なのは、育児メイン担当者は24時間、それくらい赤ちゃんに神経を集中させながら生きているということです。それがどれだけ緊張感を伴い心身を疲弊させるかは言うまでもありません。

そのつかれを減らすベストな方法は、赤ちゃん夜泣き担当を夜中担当と早朝担当に分けるなど分担すること。そうやって睡眠不足をカバーするカップルはたくさんいます。でもどうしても片方が夜泣き対応ができないというなら、せめてその人は、育児メイン担当者がどれだけ疲弊してるかということを理解してほしいのです。

夜泣き対応は、子どもの個性によって対応の変わる、一筋縄ではいかない重労働です。ようするに「子どもの夜泣きがうるさい、なんとかしろ」とパートナーに文句を言うなんて論外なのです。日々、夜泣き対応をしているみなさん、本当におつかれさまです!!

というわけで、今回のつかれないヒントは……

子どもの夜泣きがうるさくてつかれた

夜泣き対応は重労働。
ベストは、ひとりで対応せず、時間帯などで分担すること。
何よりも大事なのは、
夜泣き対応担当者がどれだけつかれるかを周りが理解すること。
この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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