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政治・経済・投資 #ウクライナ侵攻、危機の本質

ウクライナから脱出する男性「今心配している事」 現地を離れる人、遠くから家族見守る人の思い

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  • ミハシヤ ジャーナリスト、PRプランナー

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2018年5月時点のキエフ。同じ景色を再び見ることができるだろうか(写真:筆者撮影)

現地時間2月24日未明に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻。3月2日までにすでに70万人近くが国外に脱出。筆者が住むポーランドにも数多くのウクライナ人が避難してきている。一方、祖国にとどまることを決意した人たちもいる。ウクライナ在住のアメリカ人男性と、ロシア国境に近い都市ハリコフに家族が住むポーランド在住のウクライナ人女性に今の心境を聞いた。

24日以降、街は閑散としている

「24日は爆撃の音で目が覚めた」と語るのはウクライナ東部の都市Dnipro(ドニプロ)に住むケリーさん。50代のアメリカ人男性だ。

ドニプロは24日に攻撃を受けたものの、3月2日現在、市街戦には至っていない。ただ、2月28日は町中に警報が鳴り響き、緊張感が一気に高まった。また、武装勢力が潜んでいる可能性があると、重装備で街を巡回する警官に遭遇したこともあるという。

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「土曜日(2月26日)にウクライナ在住のアメリカ人の知人たちにメッセージを送ったのですが、すでにみんなポーランドに逃避したようで、中にはそのままアメリカに帰国した人もいます。みんなウクライナを愛していたのに寂しい限りです。もしかしたら私がウクライナにいる最後のアメリカ人かもしれません」と語るケリーさんは、母国アメリカの煮え切らない対応に憤りを感じるともいう。

「私はアメリカ人だし、アメリカを愛しています。でも現政権が真剣に問題を解決しようとしているのか疑問に感じます」と割り切れない心境を語る。

24日以降、多くの人たちがドニプロを離れ、街は今まで見たことがないくらい閑散としているという。ケリーさんも侵攻が始まってすぐにウクライナから退避することを考えた。しかし一緒に暮らすウクライナ人のパートナーは、家族を置いてこの地を離れることに大反対した。

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【家族を置いてこの地を離れたくはないが…】

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