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競合プレゼンは「最悪」と断言できる3つの理由 参加者もクライアントも不幸になる悪循環

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  • 齋藤 太郎 コミュニケーション・デザイナー/クリエイティブディレクター

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「競合プレゼン」をしてはいけない理由とは(写真:EKAKI/PIXTA)
クライアントからオリエンテーションを受け、それに対して数社がプランを出し合う「競合プレゼン」。一見すると競争の原理が働く「良い打ち手」に見えるが、実はプランを出す側が疲弊するだけではなく、クライアントにとっても「悪い打ち手」であることに気づいてない人が多い。「競合プレゼン」は、なぜだめなのか。電通の営業マンからキャリアをスタートし、独立してサントリー「角ハイボール」他のプロジェクトを手がけている異色のクリエイティブディレクター・齋藤太郎氏の初の著書『非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術』から、その理由を紹介する。

理由1:前提が固定される

広告を含むクリエイティブ業界においては、「競合プレゼン」が行われることがよくあります。平たく言うと、複数の企業を参加させ、課題解決や新商品キャンペーンのアイデアなどのプランをそれぞれ出させることで競わせ、その中から1つ気に入ったものを選ぶ、というやり方です。

『非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

非常に一般的な商習慣であり、今も多くの企業が涙ぐましい努力を続けているのですが、私たちは基本的には競合プレゼン、競合コンペには参加しないことにしています。それは、誰にとっても最悪だと考えているからです。

ビジネスで何らかの課題を解決する場合、一番最初にやるべき大切なことは「本当の課題に近づく」「課題の本質を見極める」ことです。クライアントのオリエンが、いつも正しく課題を認識した上でのものであるとは限りません。たとえ「新商品を売り出したいから、広告の案を作ってほしい」という依頼を受けても、ときには「広告の案を考えるより、そもそも新商品の魅力を磨き直すべきではないか」という提案ができなければ、クライアントの課題を本当に解決することなどできないからです。オリエンなどで目の前に提示されている前提を鵜呑みにせず、フラットな目線で考えることがクリエイティブディレクターには求められます。

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【企業が競合プレゼンをしたがるワケ】

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