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東武SL、大樹&ふたら「スリートップ戦略」の将来 コロナ禍にひるまず、地域とのかかわりを重視

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東武の蒸気機関車「大樹」(写真:アシケン/PIXTA)

大手私鉄で唯一、蒸気機関車の復活運転を行っている東武鉄道。蒸気機関車が牽引するSL列車は、東武鬼怒川線の下今市―鬼怒川温泉間を「SL大樹」として、東武日光線の下今市―日光間を「SL大樹『ふたら』」として運転している。

運転開始は2017年8月10日。2011年に発生した東日本大震災の影響により、衰退してしまった日光・鬼怒川エリアの観光事業活性化と東武鉄道のテーマである「鉄道産業文化遺産の保存と活用」を目的としたプロジェクトであった。

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予約が取れない

運転を始めた当初は、土休日を中心とした「大樹」のみの運転で、使用される蒸気機関車もC11 207号機だけでやりくりしていた。編成も乗車できる車両は客車3両のみであったため、座席予約の競争率も高く、「乗りたいのに予約が取れない」という声も多かった。

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2020年7月にC11 325号機が真岡鉄道から譲渡され、12月から運行に加わった。現在は2機体制でほぼ毎日運転されているが、日時や列車によってはディーゼル機関車が使用されることもある。地元名物とのコラボイベントや旅行会社が企画をしたイベントも多数行われており、東武鉄道のSL列車プロジェクトは、春夏秋冬全シーズンにわたって楽しむことができる。

2021年夏からは、東武鉄道と地域の観光関連がコラボしたキャンペーンがスタートした。このキャンペーンは大樹とふたらの利用促進も兼ねており、プロモーション映像には女優を起用するなど、かなり力を入れている。

これまで東武鉄道と日光・鬼怒川地区との関係は深く、戦後高度成長期には都心から日光・鬼怒川への輸送合戦は国鉄日光線(現・JR)と熾烈なバトルの末に勝利し、地域と互いに観光資源を育ててきた。

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【日光・鬼怒川の衰退は東武の存続を左右する】

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