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COP26の焦点「第6条」各国が対立する本当の理由 「市場メカニズム」交渉の行方はどうなるか

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  • 髙橋 健太郎 地球環境戦略研究機関(IGES)副ディレクター

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2019年6月にドイツで開催された、国連気候変動枠組条約第50回補助機関会合(SB50)でのパリ協定第6条交渉の様子(写真:筆者撮影)
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菅義偉前首相が2020年10月末に「温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする。すなわち2050年にカーボンニュートラルを実現する」と表明したことは記憶に新しい。この発表から1年、世界で脱炭素に向けた動きが加速している。

こうした中、2021年10月31日から11月12日までイギリス・グラスゴーで開催される第26回国連気候変動枠組条約締約国会議(以下、COP26)に、日本でもこれまでになく関心が高まっている。

COP26の「3つの注目点」

新型コロナウイルスの影響で昨年のCOPが延期となり、2年ぶりの開催となる今回のCOP26。注目すべきポイントは3つある。

1つ目は、パリ協定の精神でもある「1.5度目標」を達成するため、各国や国際機関・非政府主体(企業・自治体など)が、”強化された削減目標”を発表することだ。

1.5度目標とは、世界の平均気温の上昇を産業革命以前と比べて1.5度に抑えることを目指すもの。気候変動による経済・社会への影響を抑制するうえで決定的に重要な数値といえる。

2つ目は、その高い削減目標を実行するために、各国が石炭火力発電の段階的廃止や化石燃料補助金撤廃を進めるための新たなアライアンスの発表が行われることである。

3つ目は、パリ協定の「ルールブック」の最後のピースであるパリ協定第6条のルール、すなわち温室効果ガス排出削減量の取引を国際的に行う「市場メカニズム」のあり方が決定されることだ。本稿では、ビジネス界からもとりわけ注目度の高い、この第6条ルールについて解説する。

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【第6条のルールはなぜ合意できていないのか】

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