「新潟は何地方?」県民も実は知らない謎の答え 北陸?関東甲信越?新潟県庁に認識を聞いた
衆議院選挙における比例代表の選挙区について、新潟県は、富山県、石川県、福井県、長野県とともに「北陸信越」と公職選挙法に明記されています(13条、別表第2)。北陸に含まれることもある新潟県ですが、ここでは「信越(信濃・越後)の『越』」として扱われているようです。
省庁の出先機関では、例えば、財務省は「関東財務局」、防衛省は「北関東防衛局」、厚労省は「関東信越厚生局」など、多様な区分になっています。
地方名とは少し離れてしまいますが、新潟県内の各裁判所は、「東京高等裁判所」が管轄しています。東京高裁の管轄地域は山梨県、長野県、静岡県を含む1都10県です。したがって、新潟地裁、甲府地裁、長野地裁、静岡地裁などから上訴する場合は、東京高裁になります。地域によっては、別の高裁のほうが距離が近いという人もいるかもしれません。
新潟県は「公式な区分は特にない」
新潟県をどの地方に含めるのかは、組織や団体で異なっていますが、当の新潟県はどのように認識しているのでしょうか。
新潟県・広報広聴課は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「公式な区分は特にありません」と回答しました。
「県庁の業務においても、特に不都合な点はありません。地域の知事会についても、北海道東北地方知事会、北関東磐越五県知事会議などさまざまな地域との会議体に参加しており、それぞれの枠組みで効果的に連携しています」(広報広聴課)
新潟県の面積は全国で5番目に大きく、南北に長い形をしています。地方の区分がバラエティに富んでいるのは、北部と南部ではつながりの強い地域が異なることもありそうです。
米の品種「コシヒカリ」で有名な新潟県南魚沼市で生まれ育った女性(70代)は、「上越・中越・下越という県内の地域は意識することもありますが、新潟が『●●地方』ということ自体についてはほとんど意識しません。『新潟は新潟』という感じです」と話します。
これが地元の人のシンプルな本音なのかもしれません。
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