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IPO銘柄の株高が映す「保険テック」の超絶進化 「保険=わかりにくい」は過去のものになるか

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  • 加藤 千明 ファイナンシャル・プランナー、「アメリカ企業リサーチラボ」運営

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7月2日に新規上場したレモネードのホームページ(写真:Newscom/アフロ)

インシュアテック企業のレモネード(ティッカー:LMND)が7月2日、ニューヨーク株式市場に上場した。初日の終値は69.4ドル。IPO(株式新規公開)価格29.0ドルの2.4倍となる高値で取引を終了した。

週が明けた6日には一時96.5ドルまで上昇。注目度の高さを示している。

レモネードの何が評価されたのか

インシュアテックとは「保険+テクノロジー」の造語だ。レモネードは2015年設立のスタートアップ企業で、「テクノロジーと社会的インパクトを利用して、世界で最も愛されている保険会社になる」というミッションを掲げる。データや人工知能(AI)、行動経済学を活用し、「ゼロから保険を再構築」するという。

提供するのは、住宅所有者と賃借人を対象にした家財保険。パソコンやスマートフォン、テレビなどの家電製品、家具、自転車などが保険の対象となる。宝飾品や美術品なども追加することができる。

レモネードの特徴の1つが、Webやアプリから簡単に保険に加入したり、保険金の支払いを受けたりできるという点だ。

「AIマヤ」によるチャット申し込み画面(写真提供:レモネード)

保険に加入する場合、「AIマヤ」とのチャットでいくつかの質問に答えると、それぞれの加入者にあった保険を作成。クレジットカード情報を入力すれば、保険料の支払いまで、わずか90秒で完了するとしている。

保険金を受け取る場合も、「AIジム」の質問に回答し、被害にあったものを申告すれば、約3分で手続きは完了する。

保険料は、賃借人の場合は月5ドルから、住宅オーナーは月25ドルから。気軽さと安さを特に若い世代にアピールしている。もちろん、信用状況や保険金支払いの履歴、築年数など住宅の状況などにより契約者ごとに計算され、火災や盗難に対する警報機の設置などがあればディスカウントされるという。

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【レモネードのスゴさはこれだけではない】

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