米国が女児型ロボットの輸入を禁止するワケ 倫理観が崩壊し本物の子供に手を出す危険

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「こうしたセックスロボットを買うのは多くの場合、子供への性犯罪の前科がある者たちだ」と、英国境局情報部門のダン・スカリー副ディレクターは同紙に語った。

女児型セックスロボットは本物の子供そっくりに作られている。つけまつ毛やウィッグのような倒錯的な付属品も付いてくる。悲しんだり怖がったりする表情も、感情を持った本物の子供のように再現できる。

「レイプのふりをするようプログラムすることもできる。考えただけで吐き気がする」と、米下院司法委員会のボブ・グッドラテ委員長(バージニア州選出、共和党)は言う。

セックスロボットは小児性愛者の性的欲求の抑制に役立つ、とする意見もあるが、それを裏付ける科学的な根拠はない。

有益な効果をもたらす証拠はない

女児型セックスロボットに関する研究はほとんどないが、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)の学術誌「セクシャル・アンド・リプロダクティブ・ヘルス」に6月上旬に掲載された報告書は、セックスロボットとのセックスは、いかなる形であれ、健康的に有益な効果をもたらす証拠はない、と結論付けた。

女児ロボットと触れ合った小児性愛者は、次は本物の子供と性交したいという衝動に駆られる恐れもあるという。米ジョンズ・ホプキンス大学医学部の研究員ピーター・ファガンが、米誌アトランティックに語った。

「女児のセックスロボットは小児性愛者のゆがんだ性癖を助長し、倫理的な感覚を麻痺させ、より病的な嗜好へと導くリスクがある。決して放置すべきではない」と、グッドラテは言う。

(文:リサ・スペア、翻訳:河原里香)

「ニューズウィーク日本版」ウェブ編集部

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