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マレーシア「初の政権交代」の複雑すぎる事情 アンワルの恩赦・政界復帰で何が起きるのか

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世界でも異例の92歳という高齢での再登板となったマハティール・ビン・モハマド氏(写真:REUTERS/Reuters TV)

マレーシアが英国植民地から独立を果たしたのは1957年のこと。今年5月、その時以来初めての政権交代が起こった。

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さる5月9日に投票が行われた同国連邦下院の選挙で野党連合が初めて勝ったのだ。下院の定数は222。うち、野党連合が113議席、与党連合は79議席、その他の政党が計30議席だったので、60年近く政権を保持してきた与党にとっては無残な結果であった。

なお、同国には、定数70の上院(国家院、元老院とも呼ばれる)もあるが、その権限は小さく、マレーシアの議会といえば下院を指すといわれている。

歴代の首相はすべてUMNOから

新政権を担うのは旧野党連合の「パカタン・ハラパン(Pakatan Harapan)」であり、 略してPHと呼ばれる。その中心は人民正義党(Parti Keadilan Rakyat、略してPKR)である。

これに対し、これまで与党であったのは「バリサン・ナショナル(Barisan Nasional)」であり、略してBNと呼ばれる。その中心は統一マレー国民組織(UMNO)である。この党はマレーシアの政治において長年圧倒的な力を保持し、歴代の首相はすべてUMNOから選ばれた。日本の自由民主党以上に国の政治の中心であったと言えるだろう。

名称については、「与党」「野党」は選挙を境に入れ替わったため混乱を招きやすいので、本稿では政党連合としてはPHとBN、それぞれの中心政党名はPKRとUMNOを使うこととする。

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【ルックイースト政策を標榜したマハティール氏】

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