「Quiet revolution」は日本のオフィスを
変える 岡村製作所

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モチベーションへの影響要因を
見える化し、オフィスづくりに反映

実際、一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)のアンケート調査によれば、経営者の約60%が「オフィス支出は投資」と考えており、さらに30%が「将来のオフィス支出は増える」と回答。逆に「減る」と回答した経営者はわずか16%に留まったという。

そうした風潮からも、オフィス改善や移転の現場に経営者自らが積極的に参加するケースは増えているようだ。

では、経営者たちはオフィス改善のどこに興味を持っているのだろうか。

先述のアンケートによれば、その筆頭は「耐震性能など安全性確保」で19.6%、次いで「社員のモチベーション向上」が17.9%と迫っている。

社員のモチベーション向上には、評価制度やICTを使ったワークスタイルの改善などだけでなく、「個人の特性に配慮したオフィスづくり」の効果も大きく見直されてきているという証であろう。

しかし、ひと口にモチベーション向上といっても、それをオフィスという環境でどう実現するのか。

まずは現状の問題点を把握する必要がある。その点、オカムラには組織のモチベーションへの影響要因の度合いを見える化する手法がある。ワーカーへのアンケートにより、知的生産性に関する組織要因と個人要因を抽出し、対象部署の状況を分析するというものだ(図参照)。

たとえば、上図のマトリックスで「企業戦士」にプロットされた部署は、組織要因である「コミュニケーションと信頼」「組織の柔軟性」はいずれも高い状況にある。しかし、個人要因のうち「組織への帰属性」は高いものの、「個人の革新性」は低いといった課題が読み取れる。そこで、この部署では「個人の革新性」を引き出すことを目標にオフィスをデザインする、となるわけだ。

ここで浮上するのが、「多様性」というキーワードである。個々の多様な気質に配慮し、革新性を生み出すオフィスとは──?

オカムラの新提案「Quiet revolution」に、その答えを探ってみたい。

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