森川亮「若者はリアルに価値を求めている」

ミレニアル世代はシェアしない

そうして始めてみると、最初の半年は予測していた通りに成長できなかったのです。原因は明らかで、私が思っていたよりも「動画を撮影すること」や「動画を投稿すること」、そして「動画を観ること」のハードルが高かったのです。特に閲覧については、多くの人がパケット代の無駄遣いを減らしたいと考えていました。

「これからは動画の時代が来る」という思いでサービスを始めましたが、活性化するまでには半年はかかりましたね。

──何を変えて活性化させたのですか?

当初のコンテンツは、ユーザーの動画投稿に依存していました。しかし、「撮影」「投稿」「閲覧」には高いハードルがあった。ですから、動画を自社で制作するようにしました。これが最も大きな変化です。

そうやってコンテンツを充実させると、ソーシャルメディアで動画が拡散されるようになりました。そのタイミングで動画の投稿機能などを備えた自社アプリを開発・提供したところ、ユーザー動画の投稿も活性化してきたのです。

現在は日に80本ほどの動画がアップされていますが、自社制作はその内の20本ほど。無料で利用できるスタジオを設けたことも、活性化につながった一因ですね。

──「動画メディア」というよりも「コミュニティ」として成長したわけですね。運営面での舵取りも、また違った難しさがありそうです。

女性は「自分の手が届かないもの」ではなく「自分の手の届くもの」に親近感を覚えるのではないか、と社内でよく話しています。ですから、例えばあるユーザーが「銀座の超高級寿司店に行ってきました!」という動画を投稿すると、それだけでコメント欄が荒れたりもします。

F1層は学生から社会人への階段を上っていく段階でもありますから、大人になるにつれて、批判も自己表現のひとつになってくるのでしょうね。そうしたトーン&マナーやバランスの調整は、今でも難しいところがあります。

中国への(再)挑戦

──C CHANNELは現在、アジアを中心にグローバル展開も進めています。手応えいかがですか?

ウェブサイトだけでなくFacebookとアプリも組み合わせた女性向け動画サービスは、実はまだあまり多くないのです。それもあって、現在この分野ではアジアでナンバーワンです。

いまは台湾、タイ、インドネシアにスタジオを設置していますが、今後は韓国と中国にも制作体制を整えてオリジナル動画を作る予定です。国ごとにスタジオを設けているのは、その国、その国のカルチャーに合わせていくためです。例えば料理ひとつとっても、特定の食材が宗教上の理由で食べられないということもありますよね。

今後は春までにフィリピン、ベトナム、マレーシア、シンガポールへとサービスを拡大していく予定です。

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