アジアビジネスを牽引するリーダーを育成せよ 3ヵ国の交流から生まれる気づき

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日本ボトム、米国トップ、韓国はマーケティング

小幡准教授は今年のテーマであるエンターテインメントビジネスに関しては、三国の違いをこう話す。「日本の歌手、ポップスターですね、日本人にとってはアイドルを含めて面白いタレント(人材)がたくさんいる。でも、なかなか世界には通じない。よさが伝わらない。日本のよさを世界に伝えるにはどうしたらいいだろう。韓国、中国のスターはどうだろう。これが今年のテーマであって、昨年の食文化に続いて、カルチャーを世界に伝え、それをビジネスで発展させる、というテーマを連続して追いかけます」。

「日本のボトムアップアプローチに対して、米国はトップダウンアプローチ。韓国はマーケティングアプローチです。米国は、米国のスターは当然世界のスターという前提で、当然お前らも好きだろう、と来ます。これはこれで効果的。世界の若者が米国に憧れがあれば、非常に効率的に世界中で売れます。一方、韓国は、米国ではどういうスターが受けるのか、日本では?中国では?と徹底的に分析して、日本用アイドルには日本語を、米国用には英語を特訓させ、小学生のころからニューヨークに住まわせます。日本は、まったく逆。草の根アイドルとでも言いますか、ファンが、自分たちの身近にいそうな、隣のクラスのかわいい子をスターに育てる悦びを味わうのがファン。だから、日本のアイドルは個性があって面白いのですが、世界では理解しにくい。ここをどうするかが課題です。今年は、韓国のエンタメ企業を訪問し、こういったトピックで3ヵ国の学生は議論を戦わせることになるでしょう」。

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