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反核からラフォーレまで。熱量のある広告作り 新世代リーダー 長嶋りかこ アートディレクター

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  • 島 大輔 『会社四季報』編集長

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「デザインは世界観をつくる仕事。その世界観で、意識を変えることもできると思うんです」
アートディレクター、長嶋りかこ氏。大貫卓也氏の広告が90年代を彩り、その後も野田凪氏、佐野研二郎氏など数々の名アートディレクター(AD)が時代を表現してきたラフォーレ原宿の年間広告を2009年から担当。
現代美術家の宮島達男氏らとともに手掛けた「peace shadow project」では、「核兵器撲滅」という重厚なメッセージを、アートの力で世の中に伝える試みを成功させた。
考える間を与えない広告、便利になりすぎた都市・・・生活の中のふとした違和感が表現のきっかけになっていると語る長嶋氏。
その視線の先には、広告の枠にとどまらない表現の広がりがあった。

――アートディレクターとしてデザインの世界に入ったきっかけはあるのでしょうか。

小さい頃からいろいろとつくっていました。すごい田舎で育ったのでモノもなかったですし、そのうえ貧乏で(笑)。おもちゃもなかなか買ってもらえなくて。だから欲しいものは自分で作っていました。自然と大きくなったら“つくる人”になりたいと思っていましたが、デザインの「デ」の字もないような環境で育ちました。

ものを作る環境に身を置きたかったので美術大学に行きました。今アートディレクターとして仕事をしていますが、私の中ではものづくりが上位概念として先にあって、その中の一つとして広告があるという感じです。デザインというものをちゃんと意識し始めたのは、社会に出てからです。大学に入った当初は、「デザインってなに?」という感じでした。「絵を描けばいいの」って。

美術大学を卒業した後、博報堂に入社しアートディレクターとして仕事をはじめた長嶋氏。日光江戸村の「ニャンまげ」やトヨタ自動車の 「ReBORN」などの広告ディレクションでも知られる先輩アートディレクターの佐野研二郎氏の下でデザインに磨きをかけた長嶋氏に、意識の変化をもたらす出会いが訪れた。

現代美術家の宮島達男さんに出会ったのは、博報堂に入社して3年くらい経った頃でした。ちょうど佐野研二郎さんの下を離れて一年たったくらいのタイミングで。

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【アーティストによる核兵器撲滅運動とは?】

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