対外経済で最大のパートナーであり、北朝鮮にとっても最大の対外活動の拠点である中国から北朝鮮が逃げている――。そんな動きが表面化したようだ。
5月3日、韓国の大手紙「中央日報」によれば、北朝鮮の貿易関係者や外貨稼ぎを担当する幹部ら50人が今年3月、中国に築いていた活動拠点をタイやカンボジアなど東南アジアに移し始めたと報道した。北朝鮮の消息筋の証言とした内容では、「北京や上海など中国主要都市に滞在してきた北朝鮮の幹部級がベトナムやタイ、カンボジア、ミャンマーなどに拠点を移した後、新規事業を模索している」と述べたという。
続いてこの消息筋は、「中国現地では彼らのことを“平壌版赤い資本家”と呼ばれてきた」とし、彼らの中には朝鮮労働党39号室や朝鮮鉱業貿易開発協会(KOMID)、瑞川(タンチョン)商業銀行の幹部関係者だと打ち明ける。朝鮮労働党39号室などは、北朝鮮による今年1月の核実験、2月のミサイル発射を契機に、国際連合(国連)の安全保障理事会から制裁決議がなされた際、制裁リストに上った機関だ。
国連制裁に備え中国から移転
閉鎖国家とも呼ばれる北朝鮮だが、実は世界約160カ国と国交があるのは意外に知られていない事実だ。東南アジア諸国とは以前から国交を樹立しており、北朝鮮は大使館を設置し、また海外での主要活動拠点として少なくはない北朝鮮人も滞在している。特にインドネシアやマレーシアなど、ビザ取得といった北朝鮮関係者の出入国に対する規制が相対的に緩い国もある。そのため前述の消息筋は「カンボジアのように、その国の国籍取得が簡単な国家では、北朝鮮の関係者が現地国籍を主として活動する国もある」と証言する。
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