“インドで年功序列”ほど、ナンセンスはない

「インド人の掟」がわからない、残念な日本人

企業の進出先として、また優れた労働力を豊富に有する国として、日本人のインドへの興味、関心は年々増すばかり。だが、まだまだインドの文化やビジネス習慣について理解する日本企業は多くない。どうすればインド人の心をつかむことができるのか? インド大使館のアルン・ゴヤル公使(経済・商務)に聞いた。

――インド人の競争力の高さへの注目度が、年々、高まっているように感じます。インド式算数など、インドにおける教育がそれを支えているのでしょうか?

ゴヤルさん:インドの教育水準は高いので、海外に出て教育を受ける必要はあまりありません。もちろんイギリスやアメリカに行く人もいますが、インド国内で教育を受けた人も数学が得意ですし、リサーチ能力も高いです。

――小学生に入る前から、12×12のかけ算まで暗唱できるというのは、本当ですか?

ゴヤルさん:小さい頃から練習をよくさせて、高校生ぐらいまでは計算機を使わせません。それまではすべて自分で計算します。

――数学だけでなく、議論やプレゼンテーションなどにも長けていますよね。

ゴヤルさん:インドはとても大きく、人もたくさんいます。今は成長期なので、若い人の多くがよりよい生活への夢と希望を持っています。だから教育にも熱心で、意欲をもって働いています。

インドでは、完璧さより速さが大事

――インド人はマルチタスクが得意と聞きます。

ゴヤルさん:日本人はひとつのことを集中して行うことが多いようですが、インドではマルチタスクかもしれませんね。特に最近はITが進んでいて、PC上でさまざまなウィンドウを一度に開いて対応する、もしくはメールを打ちながら誰かが書類を持って来たら書類にサインをするなど、いくつかのことを同時に行うことはよくするかもしれません。

日本では正確さと完璧さが求められますが、インドでは完璧であることより、速さが求められます。インド人は決断が速いのです。公的な機関などでは手順がいろいろあり、時間がかかることもありますが、ビジネスの場ではプロセスが速く進みます。それに比べると日本は決断が遅いですね。

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