“インドで年功序列”ほど、ナンセンスはない 「インド人の掟」がわからない、残念な日本人

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インド人女性が出産後も働き続けるワケ

――服装などはどうしたらいいですか?

ゴヤルさん:女性はシンプルで控えめな服装がいいです。ですが、インドの女性はたくさんジュエリーをつけるのが好きですね。

――ビジネスでは女性も男性と同じように働いていますか?

ゴヤルさん:都市部では、女性は男性と同じように働いています。結婚しても子どもが生まれても働いていますよ。

それができる理由は2つあります。ひとつは親がサポートしたり、人件費が安いのでメイドを雇ったりして子どもを預けられる環境があることです。2つ目はインドでは給料があまり高くないので、共働きでないと生活できないのです。

女性の教育水準も上がってきています。日本はこれだけ発展しているのに、ジェンダーイコールが低い、珍しい国ですよね。安全で、女性も心配なく働けるのに、結婚をしたら仕事をやめないといけないというのは不思議です。

いろいろな事件も起こっているのでご存じだとは思いますが、インドでは夜は1人では歩けませんし、日本のように夜のコンビニで女性が1人で働くなどはインドでは危険です。夜の1時や2時でも女性が1人で歩ける、日本ほど安全な国はほかにはないですよね。

――これからさらに日本企業の進出が増えてくると思いますが、日本企業に何を期待しますか?

ゴヤルさん:成長が見込まれる分野は、自動車産業です。そしてエレクトロニクス。インドはテクノロジーが発展していて、家の屋根がなくても携帯は持っているぐらいですから。そして電化製品、インフラでしょうか。

いずれもインドのトレンドに合わせて改善しなければいけません。たとえばユニクロもインド人の身体のサイズに合わせてサイズ、デザイン、色も変えています。進出する企業には、インドのことをしっかりと知ってほしいですね。

(撮影:今井康一)

 

竹村 真紀子 IWCJ代表

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たけむら まきこ / Makiko Takemura

一般財団法人International Women's Club JAPAN(IWCJ)代表理事
International Women's Club ASIA(IWCA)事務局長。日韓中を中心にグローバルマインドをもつ家族で構成される俱楽部を運営し、アジア圏でのビジネスマッチングを推進するとともに、次世代がアジア人としてグローバルに活躍できるよう、30カ国以上の駐日大使館の協力を得て、子ども向けにリトルアンバサダー・プログラムを開催。国際機関で海外人向けの「日本のビジネスマナー」研修を担当。
 

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