週刊文春は、どんな記事を「ボツ」にするのか

木本が「記事化の基準」をあれこれ聞いた

記事に「する」と「しない」の線引きは?
わたくし、TKO木本武宏が、複雑な現代の世の中について学ぶ対談。第4タームの2回目お相手は、引き続き「週刊文春」の編集長、新谷学さんです。スクープにならないような記事はどう扱うのか? そもそも記事になる、ならないの基準はどこにあるのか? 木本が文春さんにロックオンされたらどうなるのか? やっぱり怖い、週刊文春の底力に迫りますよ。

前田敦子のお姫様だっこの舞台裏

この連載の過去記事はこちら

木本:スクープ連発の秘密を伺ってきましたが、今度は、記事にするときの線引きの基準や、どんな考え方で、記事を書いているのかを教えてください。

新谷:まず、大きくて強い相手をターゲットにすることが大前提です。相手がタブーであって、他のメディアがなかなか報じられないような存在であれば、一歩も引かずに闘うことは大事ですが、ふとしたことで弱いものいじめになってしまうのはよくないと思っています。

デスクとよく話すのは、「この記事はニワトリのクビをナタではねるようなことになっていないか?」ということ。たとえば、デビューしたばかり、売り出し中のアイドルをそこまでやることはないのでは、と言って記事を止めることもあります。現場が頑張って引っ張ったネタなので、どうしてもやりたいという時も、それならば書き方を考えようと伝えます。以前に前田敦子さんの『深夜のお姫様だっこ』という記事を掲載しました。

木本:はいはい。佐藤健クンに抱きかかえられたという。

新谷:彼女がとんでもないひどいことをしたというよりも、年頃の女の子が恋愛禁止と決められていても、人を好きになったり、ハメを外してお酒飲み過ぎたり、号泣するような夜もあるじゃないか。その方が人間らしくていいじゃないか、という意識で書いていますし、記事を出す動機もそういうものでした。

木本:なるほど。恋愛スキャンダルとして報じたわけではない。

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