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スッキリ「アイヌ差別発言」流した現場の実情  放送前の事前チェックが緩かったのはなぜか

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  • 村上 和彦 TVプロデューサー、京都芸術大学客員教授
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日本テレビの社員である水卜アナは「制作に関わった者に、この表現が差別にあたるという認識が不足していて、番組として放送に際しての確認が不十分でした。その結果十分な正しい判断が行われないまま、アイヌ民族の方々を傷つける不適切な内容で放送してしまいました」と説明した。

さらに「アイヌの皆さま、関係者の皆さまに深くお詫び申し上げるとともに、今後の再発防止に努めて参ります」とお詫びした。

この謝罪放送の翌日には、北海道アイヌ協会の大川勝理事長が首相官邸で加藤官房長官と面談して政府による対応を要請、その後官房長官による会見で「極めて不適切」という発言とともに日本テレビに対して「厳重に抗議」したことが明かされた。

「スッキリ」という番組の「ひとつのコーナー」での〝表現〟がここまでの大きな問題になってしまった。

日本テレビという放送会社が政府から「抗議」を受けたという事実は衝撃的に大きいのだ。社長以下、上層部は対応に加速度的に追われているはずだ。

その中で、今回の問題が「どうして起きてしまったのか」という検証も詳細に行われるだろう。

差別に当たる認識、事前確認の不足

なぜ「スッキリ」でこのような問題が起きたのか?

水卜アナは謝罪の中で

① 「制作に関わった者に、この表現が差別にあたるという認識が不足していた」
② 「番組として放送に際しての確認が不十分だった」
③ 「その結果、十分な正しい判断が行われないまま放送してしまった」

と伝えている。

この言葉はもちろん水卜アナ個人のコメントではなく、日本テレビのかなりの上層部まで巻き込んで作られたものだろう。

ここには「言い訳」はなく、そのままの事実を述べていると私は思う。

① の実際に制作に関わった担当者に認識が不足していたというのは、そのとおりだろう。

脳みそ夫さんも合わせて、「無知だった」ことは認めざるをえないはずだ。

勉強不足と、「この表現、ちょっとマズイかも?」と思う感覚の欠如は責められてもしょうがない。

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【「確認が不十分だった」のはもっとマズい】

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