むしろ、Netflixのコンテンツ戦略が順調に進んでいるという印象を受けました。インド系でロンドンに生まれ、アフリカやアメリカで育ったという、多文化的なバックグラウンドを持つバジャリア氏。自身の生い立ちと重なるように、各国の文化に根ざした作品づくりを重視してきたことが伝わってきました。
企画・制作を主導する現地オフィスを世界27カ国に構え、50カ国で50言語によるオリジナル作品を制作する規模に拡大させ、フランスでは映画やシリーズに年間2億5000万ユーロ、メキシコでは25年から4年間で10億ドルを投資する計画です。
彼女はNetflixをすでに去っていますが、コンテンツ戦略は引き継がれる見通しです。サランドス共同CEOは第3四半期の決算インタビューで、バジャリア氏が築いた各国でのコンテンツ制作体制を高く評価し、根本的な戦略転換は必要ないと説明しています。今回の幹部交代は、特にアメリカのコンテンツを強化することが狙いだというのです。
日本を含むローカル各国のコンテンツ戦略が大きく変わるとは考えにくいでしょう。
日本も買い付け充実でコスト効率を高める
ゆっくりと着実に成長を進める日本のNetflixは今、ドラマからバラエティまでオリジナル作品の制作を増やす一方、アニメから地上波ドラマまで外部から買い付ける作品も拡充し、コスト効率を高める取り組みを進めています。
ただ、本社が組織の効率化を進める中、コンテンツ部門トップの後任には、ディズニーやFOXで数々のヒット作を生み出してきたピーター・ライス氏が就任しています。今後はコンテンツへの投資に対して、よりシビアに成果が求められるのではないかと筆者は思います。


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