確かにSTARTO社は、取締役会での判断と公式HPでの公表を速やかに行っており、手続き面での対応は迅速だった。そのうえで、ファンやスポンサー、社会に対する「見せ方」としてメンバーが会見を開き、菊池が前面に立って説明を果たすという役割分担がなされていたかに見える。
「菊池がSTARTO社の代弁者や経営陣のスケープゴートになったとは思えません。彼は、新メンバー募集のオーディション『timelesz project』発起人・推進者の一人として、猪俣を選んだ立場にあったと言われます。自分が推したメンバーが不祥事を起こしたという責任感もあったでしょう」(岡田氏)
確かに同社はホームページで「契約解除は取締役会の経営判断であり、メンバーに責任を負わせるものではない」などと明言している。
「会見での彼の話は会社の判断(契約解除)を受け入れる形ですが、会社を弁護したり、責任を他に転嫁したりする内容ではありません。何よりもファンとの関係を大切にし、グループの姿勢を明確にすることに重きを置いていました。同社や菊池は、ファンビジネスをよく心得ています。とくに同社はジャニーズ事務所のマネジメントのある意味での反省のうえで成り立っており、その辺りには細心の注意を払っているはずです」(岡田氏)
会社の手続きが迅速だったとしても、会見で目に入るのは、現場のリーダーが仲間の不祥事について頭を下げる姿だけだ。仕組みの問題が、個人の謝罪という形で処理される――氷河期世代の管理職が日々の職場で味わっているのは、まさにその構図である。
「生まれ変わった会社」として、見え方に問題があった
実は専門家の中にも、こうした「見え方」こそが問題だと考える人がいる。コンサルティング会社トランストラクチャ取締役で、人事コンサルタントの久保博子氏は「経営層が記者会見にいないのは意外だった」と振り返る。
「菊池が冒頭で経緯や思いを述べ、同席する経営層が正式な見解や対応、再発防止策を説明し、お詫びをする——。そうしたスタイルが妥当ではないでしょうか」(久保氏)


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