いまから購入を検討する場合も、やはり予約条件を慎重に確認しておく必要がある。テスラは新型ロードスターの予約契約書に「お客様は、本契約締結時点においてRoadsterは開発途中であること、そのためTeslaがお客様の車両の実際の納車日を保証できないことを理解しているものとします」と明記している。
新型ロードスターは発表から長期間にわたって延期されてきた経緯がある。2017年のモデルを期待して予約した顧客にとっては、今回の大幅な設計変更が予約契約にどう影響するのかも重要な問題となる。
「2028年生産開始」も確定ではない
イーロン・マスク氏は、新型ロードスターの生産を2028年に開始するとの目標を示した。しかし、2017年の発表以降、何度も計画が延期されてきたことを考えれば、今回の目標も確定したスケジュールとしては受け止めない方がよいだろう。上で述べたとおり、予約契約書にも「納車日を保証できない」と記されているからだ。
そもそも、「生産開始」と「顧客への納車」は異なる。試作車の製造、限定台数での生産、顧客への納車、一般市場への本格展開は、それぞれ別の段階だ。仮に2028年に少数の車両が製造されたとしても、一般の消費者が購入できるような量産体制が準備できるかはわからない。
アメリカで販売可能になったとしても、日本を含む他の国では、それぞれの車両安全基準や認証制度、道路交通法規への適合が必要となる。テスラは最近、オーストラリアとニュージーランドで7年前から予約受け付けを行っていたテスラ・サイバートラックの販売中止を予約者らに通知した。理由は「右ハンドル仕様に対応できない」というものだった。
現在のところ、新型ロードスターは「予約は可能だが、販売するかどうかは約束されていないクルマ」ということになる。飛行機能付きのRocketグレードは完全招待制であり、公道を走ることはできない。
マスク氏の「空飛ぶクルマは現実になった」という言葉は、あくまで公道を走行できないデモンストレーション用のクルマを示しており、誰かが乗って飛んだわけでもなければ、将来的に市販が保証されているものでもないということは理解しておくべきだ。


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