一方、現在のボートレース場がある平和島は、戦前に工業用地として埋め立てが始まった人工島だ。戦争の激化で工事は中断され、戦時中には捕虜収容所として使われた。戦後の1954年に埋め立て工事が再開され、1962年に第一次埋め立てが完了。
「平和島」という名は、島で海水浴場の使用許可を得た人々が平和への願いを込めて名付けたといわれる。周辺の海苔養殖は1963年に幕を閉じたが、美原通りの古い商店街には、かつての海辺の街の面影が残っている。
東京23区内に本格的なキャンプ場
駅を出て、第一京浜沿いに北に向かって少し歩くと、「平和島口」という大きな交差点にさしかかる。これを右手に折れると、すぐにボートレース場(東京都大田区平和島1-1-1)が見えてくる。開設72周年記念のG1レース『トーキョー・ベイ・カップ』が開催されていた。客の入りは上々で、設置された特設会場も来場者でにぎわっていた。
レース場の向かいには、映画館やゲームセンター、温泉施設などを有したレジャーとショッピングの巨大施設「ビッグファン平和島(東京都大田区平和島1-1-1)」がある。駅からの道中、ここに向かう家族連れをたくさん見かけた。
ボートレース場とビッグファンは、平和島駅から歩いて15分ほどの場所にある。これはあくまでも私自身の印象だが、品川から6分という都心にあるわりには、敷地内の駐車場の規模がかなり大きい。全国のボートレースファンがマイカーで訪れるために、こうした造りになっているのかもしれない。
ボートレース場から、歩道橋を渡って少し南に歩くと「平和島公園」や「平和の森公園」などの緑が広がる。実はここに、本格的なキャンプを楽しめる施設がある。何度も繰り返して恐縮だが、ここは品川駅から電車で6分の場所だ。そんなところに、宿泊できるキャンプ場がある。都内23区ではかなり珍しいといえるだろう。
ボートレース場の活気とはうってかわって、緑の多い公園内は落ち着いた雰囲気だ。「平和島公園」は1970年の開園。約7万4500平方メートルの敷地には、野球場やプール、水景広場などが整備されている。今回注目したいのが「平和島公園キャンプ場」だ。
2022年7月にリニューアルし、利用区画を3面から18面に拡大。デイキャンプだけでなくテント泊もできる。利用料金は日中・夜間とも1区画800〜1200円(区内・区外、区画により異なる)。日中は午前10時から午後4時、夜間は午後5時から翌朝9時まで利用できる。


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