では、上野社長も感じたというBMW車の魅力を、どうやって販促活動につなげていくか。
「日本でブランドを成功させるのが(私の)役目なので、日本のやり方に合わせる部分っていうのがあり、そこを、よりよく磨いていかなくちゃいけない。プロダクトを考える人や、広告展開などを考える人の仕事を調整しながら、日本に合うマーケティングを進めていきたいと思っています」
話をメルセデス・ベンツ日本に移すと、同社は上野氏の指揮の下、日本における純輸入車販売において25年まで11年連続で首位の座を占めるという快挙を達成している。
メルセデス・ベンツ日本は、たとえば14年SUV「GLA」の日本導入にあたり、任天堂のスーパーマリオブラザーズとコラボレーションをしたテレビコマーシャルを制作して、話題を呼んだ。
24年はNIGOとモンクレールとともにGクラスのコラボレーションを実施。特別な外装色の車両を仕立て、服も限定販売した。26年秋には、表参道の交差点に設けたサテライト拠点で、VERDYを起用しての新車のキャンペーンを実施、という具合。上野氏が離職する前に企画を承認したはずの企画だ。これら、若い層へのアピールで話題になった例だ。
メルセデス・ベンツ日本の手法をBMWにも採り入れるのか?
BMWジャパンで同様の施策を実施するのか。それについて上野氏は、「アートや音楽とのコラボはありうるでしょうね」とだけ言って、将来の計画への明言を避けた。
「最近よかったなと思ったのが、iX3導入のときに“ブランド・フレンド”としてサッカー選手の中村敬斗選手をお迎えしたことです。2026 FIFAワールドカップが大きな話題を呼んでいたタイミングと重なって、BMWの知名度を上げるのにも役立ってくれました」
上野社長のいいところは――とBMWジャパンの関係者は言う。物事を頭ごなしに決めないで、企画を上げると“いいね、やろうよ”と立案者を立ててくれるところだそうだ。中村選手をブランド・フレンドにする企画もそうやって実現した。


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