まず、上野社長のBMW(車)観はいかなるものか。氏は、社長に就任するやすぐにやったことがある。毎日、とっかえひっかえ、BMW車に乗ったそうだ。
「私が発見したのは、あ、これは全然違うものだなあ、ということでした――」と上野社長は、インタビューで語る。
「私はランチタイムにクルマを借りて1時間ほど首都高を走るということを続けたんです。“駆けぬける歓び”(というBMWのスローガン)って、BMW製品を表現する、よくできた言葉だなぁと強く思いました」
以前、BMW車に乗ったときは競合として見ていたという上野社長。「アラを探そうとしていたんでしょうね。でも今回(BMWジャパンの社長として)素直にBMWを“感じよう”として乗ると、感じるものがぜんぜん違った」と言う。
「なにしろドライバーズカーを標榜しているブランドなので、スピードを上げていくと、(ステアリングホイールを握っている)手に伝わる感覚とか、カーブでの車両の動きとか、“あ、これなんだBMWは”って(感心するものがあります)」
70年代から企業スローガンとして使われている「駆けぬける歓び Sheer Driving Pleasure」の中にある、プレジャーは、BMW車の販促において重要なキーワードになりうるという気もしている、と上野氏はつけ加えた。
電気自動車になっても変わらぬ、BMWの価値観
「電気自動車の分野でも同様です」と続ける。
「電気自動車は重いし、一般的には、加速はいいけれど操縦安定性の面ではどうなんだろう……って懸念もあるかもしれませんが、(BMWジャパンが26年7月に発売した電動SUVの)『iX3』を小さなサーキットや欧州の道で走らせてみたら、軽快な走りに驚きました」
学生時代はカートにも親しみ、大学卒業後に迷わず(かどうか不明)その年に設立されたメルセデス・ベンツ日本に就職した上野社長。クルマが大好き、と公言するだけあって、BMW車の走りについての語りには熱が入る。


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