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会話を録音するAIガジェットはどこまで許されるのか、Apple Watchが突きつける市場とプライバシーの問題

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Apple Watch Series 12
新たなジャンルのガジェット「AIボイスレコーダー」が盛り上がりを見せつつある(写真:編集部撮影)
  • 石川 温 スマホジャーナリスト
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昨今、売れているAIボイスレコーダーも本来、録音するのであれば、当事者全員から同意を求める必要がある。

しかし、人に会うたび、会議や打ち合わせが始まるたびに「録音しています」と宣言するのはあまり現実的と言えないだろう。

しかし、Apple Watchでは、そもそも「録音」をしていない。

仕組み的にはS11チップが周辺で会話が始まったことを検知。音声は録音されず、本体のSecure Exclaveというところに送られる。

ここで音声データが暗号化され、ペアリングされたiPhoneのSecure Exclaveへ直接転送されていく。転送が完了すると、Apple Watch側の音声データは即座に消去される。

iPhoneのSecure Exclave内では音声が復号され、オンデバイスの音声認識によってテキスト化されていく。テキスト化されたデータも暗号化され、アップルのPrivate Cloud Computeにアップ。

ここのAIによって、タイトル、要約、主要ポイントを生成し、暗号化して、デバイスに送るという。処理が終わったデータはすぐに消去されていく。

発言者の特定なども行わないことで、プライバシーを保護しているというわけだ。

徹底したプライバシー保護の精神

もともとアップルは、スティーブ・ジョブズの時代から、ユーザーのデータはユーザー自身のものであるという考え方に基づき、徹底したプライバシー保護の精神でものづくりを行ってきた。

数年前までは、ユーザーのデータは極力、デバイスの中で処理してきたが、AI全盛時代に突入する中、Private Cloud Computeという仕組みによって、ユーザーのデータを外に出さないようにして、プライバシー保護を続けている。

身の回りで起きている会話を要約する際、アップルは「録音はしない」という飛び道具で、法律とユーザーのプライバシーを守ろうとしている。

ここまで徹底した仕組みを導入されると、AIボイスレコーダーを作ってきたメーカーもアップルに歯が立たないのではないだろうか。

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