奮発した甲斐あって、二次会では「似合ってる」「細く見える」と褒められたという。「二次会のあとも、食事やお出かけのときなど、何度か着ました」。
「このデザインなら、今でも着られるのでは?」の問いには「シルエットが細いので、さすがに着られないんです」と笑う由紀さん。
DCブランドブームとは何だったのか?
改めて、由紀さんにとってDCブランドブームとはどのようなものだったのかを尋ねた。
「当時はブランドやデザイナーへの憧れの気持ちが強かったと思います。私は、菊池武夫、三宅一生、ヨウジヤマモトなどに憧れました」
一方で、「ブランドで働く人にも憧れましたが、実際に働いている人は大変だったと思います」とアパレル業界の過酷さにも言及する。
1980年代後半から1990年代初頭(昭和から平成にかけて)、大卒の初任給が16万円前後だった時代に、ハウスマヌカンやアパレルの社員は無理をして服を買っていた、と由紀さんは振り返る。
「憧れの存在」であるハウスマヌカンが同じ服を何度も着たり、前シーズンの服を着るのには抵抗があったのかもしれない。次々と新しい服を買えば、生活は当然苦しくなる。
「ショップ側も配慮してくれていて、社割で半額になるブランドや、販売するのではなく、貸し出してくれる店舗もありました」とはいえ、毎日店頭に立つことを考えると、相当大変だっただろう。


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