日工会は10月22日、9月の工作機械受注額(確報値)を発表した。2232億円と前月比12%増、前年同月比60%増で着地し、1988年の統計開始以来の最高額を更新。坂元会長は「過去に例を見ない高水準が持続している」とコメントした。
およそ2週間前の速報値ですでに過去最高レベルの数字が明らかになっていたためか、会見会場には普段以上に記者が集まり、注目度の高さを伺わせた。

<ポイント1>自動車依存からAI・航空宇宙へ需要シフト
足元で最大のトレンドは、牽引役の交代だ。長きにわたり工作機械の需要を主導してきたのは自動車産業だった。しかし足元では、EV(電気自動車)需要が一服。新車開発の見直しや地政学リスクの影響で各社が生産拠点の選定に逡巡するなど勢いを欠く。
これに代わって強力な押し上げ役となっているのが、AI関連(データセンターや半導体製造装置)、航空宇宙、造船、そしてエネルギー分野だ。データセンターはまさに金属の塊。筐体(金属製のケース)を構成する板金や、通信に使われるコネクターなど、大きな加工需要を抱え、工作機械にとって分厚い受注につながっている。高市政権の戦略17分野に重なる航空宇宙、造船分野でも大型投資が相次ぐ。
この記事は有料会員限定です
残り 1341文字

