格闘において本当に強い人というのは、派手な技を持っている人ではありません。自分の間合いを理解し、相手の間合いも感じ取れる人です。
どこまで近づくと危険なのか。どの距離なら余裕を持って動けるのか。それを瞬時に判断できる人ほど、無駄な衝突を避けることができます。あとになって気づいたのですが、この感覚は人間関係と驚くほどよく似ています。
近すぎるとトゲが刺さる
人付き合いにおける「間合い」は、物理的な距離ではありません。それは、
■どこまで踏み込むか
■どこまで本音を出すか
■どこまで相手の領域に入るか
という心理的距離(パーソナルスペース)です。
多くの人が人間関係で悩む原因のひとつに、「誰とでも仲良くして、わかり合わないといけない」という思い込みがあります。ですが、現実はそう単純ではありません。
大好きな友人でも、四六時中一緒にいれば疲れてしまうものです。尊敬する上司でも、毎日深夜まで相談を持ち込めば煙たがられたりします。
これは相手が悪いのでも、自分が冷たいのでもありません。ただ、「そのときの2人にとって間合いが近すぎた」だけなのです。
逆に、苦手な同僚でも「業務連絡のみ・感情は持ち込まない」という距離を守れば、摩擦を最小限に抑えることができます。
「嫌いな人を無理に好きになる」ことは精神衛生上しんどいものですが、「嫌いな人でもお互いに気にならない距離まで離れる」ことなら、自分の意思で調整が可能なのです。



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