「100点を取らなければ」という思い込みを手放すと、仕事の見え方は一変します。
資料作成なら、最初から完璧な構成を目指さず、まずは骨子だけで反応を確かめる。企画なら、細部にこだわる前に「この方向性で合っているか」を確認する。そうすることで、自分の勝手な思い込みによる「正解のない迷路」に迷い込むことを防げます。
仕事に100%の正解がない以上、本当に大切にすべきは「修正力」です。現時点での自分なりの仮説を立て、それを検証するために動いてみる。もし違っていたら、その事実を受け取り、速やかに軌道を修正する。この繰り返しこそが、仕事を前に進める唯一のエンジンになり得ます。
「正解」という実体のない幻想を追いかけるのをやめ、「いまの最善」を積み重ねていく姿勢が、心の平穏をもたらしてくれるのです。完璧主義という霧を晴らすためには、こう自分に問いかけてみてください。
「いま、この瞬間に出せる合格点はどのあたりだろう」
多くの場合、それは思っているよりずっと低い場所にあるはずです。細部を詰め、美しく整えることに時間を費やす前に、まずは不恰好でも未完成でもいいから形にする。その潔さが、仕事を「悩み」から「作業」に変えてくれます。
「前例がない」は加点がもらえる大きなチャンス
新しい仕事や前例のないプロジェクトを任されたとき、多くの人は「失敗したらどうしよう」「自分にできるだろうか」と不安になります。誰も正解を知らない道を進むことは、一見すると悩みの種を増やす行為に思えるかもしれません。
一方、考えすぎない人の視点は逆です。前例のない仕事こそ、実は「最も悩む必要がない、安全な仕事」であるととらえるのです。
悩みは、往々にして「あるべき正解」と「いまの自分」とのギャップから生まれます。ところが、前例のない仕事には、その「正解(過去の成功例)」自体が存在しません。比べる基準がない以上、減点される理由もないのです。
これは、評価が減点方式ではなく加点方式になるということを意味します。取り組んだことすべてが実績になり、失敗さえも「前例をつくった」という成果になるわけです。「失敗してもともとで、うまくいけば大金星」という、心理的にきわめて身軽な状態といえます。


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