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キャリア・教育

【この難問、解けますか?】京大入試の「厳選予想問題」で鍛える"大人"に必要な「本当の地頭力」

12分で読める
勉強する女子学生
地頭力とは、具体的にどのような力なのでしょうか(写真:metamorworks/PIXTA)
  • 相川 秀希 サマデイグループCEO/日本アドミッションオフィサー協会理事長/AO館(中高一貫AO推薦合格指導館Since1988)主宰者
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ここからは、筆者独自の基準で67点、93点と評価した2つの解答例を比較します。

※点数は京都大学の公式採点ではなく、筆者独自の評価です。

【惜しい解答】
Traditional expressions like “until moss grows” can spark modern imagination by pulling attention toward slow, natural rhythms that cut against the pace of contemporary life. Yet the same phrase can also fall flat, because many no longer feel time through such drawn-out natural processes. In this way, propositions A and B stand together: the expression stirs imagination when it brings back forgotten scales of time, but fails when those scales feel distant or irrelevant. This reconciles both claims, though a richer understanding would need further exploration.
【解答の和訳】
「苔のむすまで」のような伝統的な表現は、目まぐるしい現代生活とは対照的な「ゆっくりとした自然のリズム」へと注意を向けさせることで、現代人の想像力を広げる可能性があります。しかし、同じ言葉が何も喚起しないこともあり得ます。なぜなら、多くの人々はもはや、そのような長期的な自然のプロセスを通じて時間を捉えていないからです。この意味において、「命題A(想像力を刺激する)」と「命題B(刺激しない)」は共存します。つまり、その表現は、忘れ去られた「時間の尺度」への意識を取り戻させるときには想像力を刺激しますが、そうした尺度が自分には無関係だと感じられるときには刺激しないのです。これは双方の主張を矛盾なく統合する視点を提供するものですが、より完全な理論的説明を行うには、さらなる深い分析が必要となるでしょう。

「67点(惜しい)解答」は、たんなる「状況の分類」どまり

この解答は、命題Aが成り立つ場合と、命題Bが成り立つ場合を条件別に整理しています。

論理的ではありますが、2つの命題を統合したわけではありません。「時と場合による」と並列させているだけで、矛盾から新しい価値を生み出していないのです。

この解答がしているのは、「想像力が広がる場合」と「広がらない場合」を分けることです。

つまり、AとBがぶつからないよう、それぞれを別の箱に収めています。しかし、問題が求めているのは、AとBを別々に成立させる条件ではありません。

一見矛盾するAとBが、同じ場面でどのようにつながり、そこからどんな新しい意味が生まれるのかを示すことです。この解答には、その一段深い視点がまだありません。

ビジネスでいえば、対立するA案とB案をきれいに整理できても、両方を生かす第三の道を示せない状態です。

評価の分かれ目は、思考が「平面的な整理」で止まっているか、「立体的な構築」に進んでいるかにあります。

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