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ライフ #見た目の科学 人はなぜ“外見”に翻弄されるのか

板野友美「肉パック直置き」は、なぜ"育ちの問題"に見えたのか…芸能人の食卓に起きた《無意識のバイアス》という残酷

11分で読める
板野友美 エイジレスボーイズ
最近何かと話題に上がりがちな板野友美さんだが、なぜ人は気になってしまうのだろうか(画像:ABEMA【アベマ】公式 YouTubeチャンネルより)
  • 宮本 文幸 「見た目」戦略研究家/桜美林大学ビジネスマネジメント学群教授
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服にたとえるなら、値札は店で選ばれるためのものだ。付けたまま出かければ、どんなに良い服でも「まだ準備が終わっていない」ように見えてしまう。

売り場で選ばれるために作られた顔は、売り場でこそ意味を持つ。

家に「売り場」が入り込んだように見える違和感

食卓は、家族が食事をする場所だ。そこに売り場の顔がそのまま現れると、見る人の目には、家庭の中に売り場が入り込んだように映る。

違和感の正体は、マナー違反というより、見た目の文脈がズレていることではないか。肉が悪いわけでも、パックが悪いわけでもない。置かれた場所と、見た目の役割が合っていないのだ。

9月には、高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」に家族で訪れた際の動画に、大浴場の脱衣所でのシーンが写っていたため「非常識」と炎上。ホテル側も声明を出す事態となっていた(画像:板野友美 公式YouTube「友chube」より)

そして、このズレを「状況」ではなく「人柄」で説明しようとしたとき、「育ち」という言葉が顔を出す。

食べ物の「見た目」が味の評価を動かすことは、感覚や知覚からおいしさを考える「ガストロフィジクス」の分野で研究されている。

アメリカの研究では、同じ料理でも、整然と盛り付けたほうが、雑に盛り付けたものより好まれた。しかも、整然と盛り付けられた料理は、より高い金額を払ってもよいと考えられ、質の高いレストランで手間をかけられた料理と受け止められた。動物性の食品に限っては、雑な盛り付けだと「汚染されている」と判断されたという(※3)。

ただし、これらはパックと皿を直接比べた実験ではない。また、前述の通り、パックの肉は売り場の顔のままなので、食卓の顔としては「準備の途中」に見えやすいのかもしれない。パックのままが「手間をかけていない」と見られやすいのは、盛り付けの研究と同じ原理の延長で説明できる可能性がある。

ポイントは、変わったのが食べ物そのものではなく、見た目だという点だ。同じ料理でも、盛り方ひとつで、好まれ方や「手間をかけたか」「清潔か」という印象が変わる。

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