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下請け・女性・高齢者・障害者を短絡的に「弱者」扱いしていいのか?…必要なのは「弱者」にしない対策

11分で読める
車椅子に座る高齢者
「弱者」とはいったい何なのだろうか(写真:Ushico/PIXTA)
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強く共感できる。そもそも、なにをして弱者と呼ぶかは当人の主観によるところが大きい。たとえば私は、障害ではないものの歩行に多少の困難がある。パーソナルジムに通って補正に精を出しているが、そんな私も他の誰かから見れば弱者となる可能性がある。

ちなみに、悲しげな表情で「かわいそう……」と言われたこともあるのだが、著者も指摘しているように「かわいそう」をなにも考えずに口に出せる人間を私は軽蔑している。

要するに、どのような環境においても、そこに身を置く人間や企業に強さと弱さが生じうるのだが、弱さのある者に弱者というレッテルを貼り、「保護すべきだ!」と声高に主張しても状況は改善しない。なぜなら、弱者を作っている原因は社会システムにあり、そこを変えない限り、いくら保護をしても弱者から抜け出すことは難しいからである。(『「弱者」の経済学』「はじめに」より)

そもそも弱者には、確固たる定義があるわけではない。そこで著者は本書において、なにかと曖昧に語られることが多い弱者を4つのカテゴリー(生物的弱者、医学的弱者、相対的弱者、立場的弱者)に分類し、弱さが弱者へとつながるメカニズムについて説明している。そのうえで、“弱者にしない対策”を提案しているのである。

ここでは、それら4つのカテゴリーを確認してみることにしよう。読んでいただければ、弱者の輪郭を理解していただけるかもしれない。

人間独特の「生物的弱者」

この定義は、生き物としての人間が否応なしに経験する弱者という意味である。
その代表格は子どもである。サバンナでしばしば肉食獣の捕食の対象となるのは、体力の乏しい子どもである。もちろん、人間の子どもが他の動物から狙われることはない。だが、大人に比べて免疫力が弱いため、さまざまな病原体の攻撃を受けやすい。(『「弱者」の経済学』2〜3ページより)

例を挙げよう。厚生労働省「人口動態統計」によれば、出生数1000人あたりの乳児死亡率は1926年では137.5人という高さだったそうだ。

2023年にその数は1.8人まで下がっているが、とはいえ成人にくらべれば子どもは生活力が乏しい。他者の物理的な助けがなければ生存しづらいという側面があるため、他の生物と同様の意味において弱者と位置づけることができるわけだ。

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