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キャリア・教育

「全部英語」「学部決めずに入学」 東大・東北大の"新入試"のウラに透ける旧帝大の焦燥…2校が同時に動いた納得の理由

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東大
東京大学と東北大学が始める革新的な新入試。その中身とは?(写真:yu_photo/PIXTA)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
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評定、英語、学力、活動実績のすべてが求められる、いわば「総合格闘技」のような入試です。学部の決定が3〜4年次と遅く、就職活動の時期と重なるため、大学院への進学を前提とした課程と考えたほうがいいでしょう。東北大は日本初の「国際卓越研究大学」に認定されています。文系と理系の両方がわかり、英語で共同研究ができる研究人材を育てたいという意志が、要項からはっきり読み取れます。

なぜ今、この流れが加速しているのか

東大と東北大だけではありません。九州大学は英国のグラスゴー大学と組み、28年10月に共同学位(ジョイント・ディグリー)を授与する学科を開設する予定です。国立大学の学部レベルでは国内初の取り組みです。

なぜ今、こうした入試が増えているのでしょうか。私は理由が3つあると考えています。

1つ目は、大学の「学生確保」の問題です。18歳人口は35年に100万人を割り込むと推計されています。トップレベルの国立大学であっても、優秀な学生を国内だけで集め続けることは難しくなります。政府は33年までに外国人留学生を40万人受け入れる目標を掲げてきました。世界の大学と学生を奪い合う時代に、「日本語で、日本の入試を受けた人だけ」を対象にしていては勝負になりません。

2つ目は、「優秀な日本人の海外流出」を食い止めるためです。これまで、学部を決めずに幅広く学びたい、英語で国際的に学びたいという優秀な高校生は、ハーバード大学やMITなど海外の大学を目指すケースもありました。

ただ、海外大学の学費は非常に高額です。国立大学の学費で同じような教育が受けられるなら、そこに進みたいという生徒は確実にいます。東大や東北大の新しい課程は、その受け皿になろうとしています。

3つ目は、AIの登場によって「求められる人材像」が変わったことです。ある分野にだけ詳しい専門家よりも、文系と理系、日本と世界をまたいで考え、関係者の利害を調整できる人材が必要とされています。推薦入試の専門家である孫辰洋さんは、こうした人材を「ハイリー・ジェネラリスト」と呼んでいます。

法学部、理学部と縦割りで学生を選び、縦割りで育てる仕組みは、こうした人材の育成とは相性がよくありません。入学時に学部を決めない東北大と、学問領域にとらわれずに学びを組み立てる東大の設計は、どちらもこの問題への答えです。

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