有料会員登録
政治・経済・投資 #ドキュメント・危機のリーダー(組織論編)

部下がついた「最高司令官」というウソ…一刻を争う命、震災の被災地は戦場と化した 官僚が軍隊に学んだ組織論

6分で読める 有料会員限定
壊滅的被害を受けた東日本大震災の被災地(写真:Paula Bronstein /Getty Images)

INDEX

東日本大震災で国土交通省東北地方整備局長として現場の総指揮を執り、後に国土交通事務次官となった徳山日出男氏。その胸の内を本人が語った「ドキュメント・危機のリーダー」(今年4~7月配信)は、多くの方に読んでいただけました。
続編となる「組織論編」では、徳山氏の下で組織がどう動いたのかを、政治・政策アナリストの蔵前勝久氏が関係者の証言から描きます。5回目は、「最高司令官」が軍隊に学んだ組織論について。

東日本大震災の発生から1週間ほど経った頃だろうか。福島第一原子力発電所の事故を受けて世界の関心が高まる中、国土交通省の出先機関である東北地方整備局も、英語版ホームページを立ち上げることになった。

そのページには、1つだけ「ウソ」があった。

当時の整備局長・徳山日出男の肩書だ。

徳山日出男(とくやま・ひでお)/1979年東京大学工学部土木工学科卒業、建設省入省。2008年国土交通省道路局企画課長。11年1月同東北地方整備局長、東日本大震災で現場対応を指揮。13年同道路局長、14年同技監、15年同事務次官。電通執行役員社長補佐、政策研究大学院大学客員教授を経て、国土技術研究センター理事長(撮影:今井康一)

本来なら「Director-General」となるところを、「Chief Commander」とした。日本語に意訳すれば「最高司令官」。軍の最高指揮官を意味する呼び名である。提案したのは、英訳を担当した職員だった。

職員から相談を受けた総務部長(当時)の神山敬次は、こう振り返る。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数