親族はなぜ親の死を前にすると割り切れないのか。二見氏は、親が亡くなった後の遺族の行動に、その心理が表れていると考えている。
「親が亡くなると、子どもは必要以上に遺品を持ち帰ります。遺品を捨てると、自分が薄情な人間であるような気がしてしまう。でも結局、持ち帰ったその遺品には触りもせず、とりあえず置いておくだけになる。『思い出まで捨てることにはならない』と第三者に言われて初めて、遺品は手放しやすくなる。そういう心理が働いていると思います」
遺族の中には、自分で整理して量を減らしてから業者に頼もうとする人もいるが、手間をかけても思うようには減らないことが多い。
「自分で売れると思っていたモノや減らせると思っていたモノに、なかなか値段がつか図、処分代がかかると言われてしまう。そうなってようやく、それならまとめてお願いしますと依頼してくださる方もいます。自分でやってみて、やっと納得できるんですよね」
「施設を出たら一緒に住もうね」と言うと変化する“親の気持ち”
姉弟は、両親の遺品が入った衣装ケース2つを手元に残すことにした。
「やっぱり思い入れがありますしね。母親が大事にしていたモノは、私も捨てにくいです」(弟)
二見氏によれば、親が生きているうちに家の中のモノをすべてなくし、貴重品だけを残しておくのが理想ではあるという。


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