また、親が亡くなると、年金や健康保険の届け出に加え、預金や不動産の名義変更など、さまざまな手続きが次々と必要になる。二見氏によれば、こうした手続きは親が亡くなった後にすると面倒なことに直面する。親が施設に入って弱ってきたと感じたら、非情に思うかもしれないが、その時点で一気に進めてしまったほうがいい。
「でも、そこまで割り切れる親族は多くありません。たとえば70代の母親が認知症になり始めて、痩せて弱ってきた。そこでパッと切り替えて、家を片付けよう、財産を整理しようなどと、親が死ぬ準備をできるか。なかなかできないですよね」
親が亡くなると、子どもは必要以上に遺品を持ち帰る
この家を担当したスタッフも、作業中に同じ難しさを口にしていた。
「家庭ごとに関係性もあるし、住んでいる本人の意思もあります。子どもたちの性格もあるし、両親に住みやすい環境で過ごしてほしいという思いもあります。いろんな思いが重なっているから、それを1つにまとめるのは本当に難しいんです」
依頼主の姉弟もまた、親が生きているうちに家を片付けることの難しさを感じていた。


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