家の中には木製の大型家具が並び、押し入れにぎっしり詰まった段ボールからは、子どもたちが幼稚園で描いたと見られる絵やおもちゃなど、昔のモノが出てくる。もう動きもしない家電の取扱説明書まで、一通り残っている。
「父母ともに昭和初期の人間なんで、モノを捨てないんですよね。長く持つことが多いんです」(弟)
思い出を尋ねると、弟は「そこそこありますかね」と答えた。弟自身は家を出たり入ったりを繰り返していたという。
「私はここに住んでいないことのほうが多かったので、片付けようという意識はあっても、なかなか片付かなくて。自分たちの生活もある中で、いっぺんに片付けるのは難しかったです」(弟)
大型の家具は個人で運び出すのが難しく、1日や2日で片付けられる量ではない。ましてや、高齢の両親には到底無理な作業だ。
片付けの当日は雨。イーブイのスタッフ4人で、トラック2台半分の荷物を運び出す見込みだ。
ある日、借金を残し「金目のモノ」を持ち逃げした夫
1室だけ、とある事情を抱えた部屋があった。かつて姉の元夫が、オフィスを兼ねて無償で使わせてもらっていた部屋だという。
スタッフが仕分けを進めると、ゲームの箱がいくつも出てきた。姉の息子のモノだが、中身だけが抜き取られていた。ブランド品の箱も残っていたが、高価な品は持ち出されている。実は元夫は行方がわからなくなっており、連絡が取れないという。


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