トランプ氏は、習氏を歓待するホスト役に興奮するあまり、中国の戦略的意図を無視したか、あるいは自らが陥ったわなを単に理解していなかった。
ワシントンのブルッキングス研究所の日本専門家であるミレヤ・ソリス上級研究員は、「アメリカが戦時中に手を組んだのは、今の中国とは別の国であり、戦った相手も、今の日本とは別の国だったという事実をトランプ氏が理解していないことは、中国のさらなる威圧を招くだけだ」と指摘する。
中国の分断戦略が完全に機能するとは限らない。日米同盟は、安全保障の当局者同士の結びつきに支えられている。クインシー研究所(責任ある国家運営のためのシンクタンク)に所属するモチヅキ氏は、「その絆は、トランプ政権下でも日米が疎遠にならずに済むほど深まっている」と話す。
しかし、日本の当局者が明らかに揺さぶられているのは事実だ。首相官邸は、習氏の訪米後に高市氏とトランプ氏の間で行われた短い電話会談において、トランプ氏が「習氏の日本批判に同調したわけではない」と高市氏に伝え、習氏に高市氏と対話するよう促したと読売新聞にリークせざるをえなかった。
「トランプが習氏と日本の詳細について話したとすれば驚きだ」と、最近退職したアメリカ国務省の元高官は筆者に語った。
中国の「日本批判」は高市氏の勝利で激化
中国による日本批判は、昨年10月の自民党総裁選での高市氏の勝利を受けて激化した。
自衛隊の台湾有事への派遣可能性に関する発言の前から、中国側は、防衛力強化を推進し台湾の独立派勢力と親密な関係を築く「新保守派」の勝利として、彼女の政権の危険性を警告していた。
高市氏の戦争に対する悪びれない見解は、北京でもよく知られていた。


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