しかし、習氏は、トランプ氏から「中国は同盟国」との言葉を引き出し、イラン産石油の最大輸入国として通行料徴収への動きを牽制でき、懸案だった関税引き下げにも成功するという成果を得た。
もっと言えば、習氏が最も嫌がる内容が8項目の合意に盛り込まれなかったことこそ最大の成果と考えていい。
現在、アメリカと中国の間には、アルファベットの「T」で括ることができる4つの課題が横たわっている。
それは、Trade(貿易)、Technology(先端技術)、Taiwan(台湾)、そして、ややこじつけの感もあるがTehran(テヘラン=イラン問題)である。
レアアース、半導体、台湾については進展なし
これらのうち、貿易とイランについては合意内容が「見える化」されたものの、先端技術、すなわち、アメリカが問題視してきた中国のレアアースなど重要鉱物の供給規制、逆にアメリカの中国に対する半導体の輸出規制に関しては進展が見られなかった。
さらに重要なのは台湾である。中国側の発表によれば、習氏はトランプ氏に対し、台湾独立に正式に反対し、この問題を慎重に扱うよう促したとされるが、トランプ氏は「あまり話し合われなかった。習氏は私の考えをよく理解している」と述べるにとどめている。
仮にトランプ氏が、台湾独立に否定的な考えを表明し、中国が懸念してきた「アメリカから台湾への140億ドル規模の武器供与をやめる」とでも語っていれば、習氏にとって会談は「12点」どころか「20点」だったに違いない。


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