ここでは、あたかもモデルごとに個別の市場を意識した製品作りが実践されているかのように説明したが、ヒョンデの実際の製品戦略はもう少し複雑で巧妙だ。
まず、特定の市場を想定しないグローバルモデルを12車種設定したうえで、インド、中国、北米、そして自国の韓国などを強く意識したリージョナル・モデルを8車種用意し、国際的な需要に多層的に応えようとしているのだ。
HMIやSDV、ロボタクシーなどの開発について
しかも、ヒョンデは「今日のビジネス」についてのみ考えているわけではない。将来のビジネスもしっかりと見据えている。いや、そこにこそ彼らの強みがあるといってもいいくらいだ。
まず、自動車の販売台数は2025年の410万台(ヒョンデ・ブランド単体の数値)から2030年までに555万台まで増やす一方、ここに占める電動車の比率を60%まで拡大する考えだ。もちろん、クルマのデジタル化にも抜かりなく対応。
CEOインベスター・デイの前日に開催されたTechFormance Dayというイベントでは新世代HMI(Human Machine Interface)のプレオス・コネクトに関する発表を行ったほか、次世代電子アーキテクチャーのCODAを開発して将来的なSDV(Software Defined Vehicle)化にも備えている。
そればかりではない。
ドライバー不要のモビリティサービス、いわゆるロボタクシーの開発にも取り組んでいて、2つのプロジェクトを進めている。ひとつはヒョンデ傘下のモーショナル、そしてウーバーとの協業で、車両はアイオニック5がベース。2026年中にはアメリカ・ラスベガスでの商用運行を開始するとしている。もうひとつはウェイモとの協業で、ウェイモが開発した自動運転技術をアイオニック5に搭載。これを足がかりとして国際市場に打って出る考えだ。


※ログイン後、コメント入力が可能です。