USJのように既存のブランドや施設、顧客データがある案件と、広大な土地に新たな目的地をつくる案件とでは、同じマーケティング手法でも前提条件が違う。数学が弱かったというより、計算に入れるべき変数そのものを十分に確定できなかった、と考えるほうが自然ではないかと思う。
「マーケター」と「経営者」を同じ物差しで測れるか
さらに沖縄特有の条件もありそうだ。筆者は4年間沖縄に住んだが、天候の変わりやすさには何度も驚かされた。晴れていたので洗濯物を外に干して出かけたところ、突然の雨に見舞われたことも一度や二度ではない。こうしたことは、天気のデータを見てもわからず、実際に住んで体験してみて初めて実態をつかむことができるものだ。
屋外型のジャングリアは、雨だけでなく強い日差しや暑さの影響も受けやすい。開業当初には日陰や休憩場所の不足などへの不満も聞かれ、その後、晴雨兼用傘の無料貸し出しや空調を備えた休憩スポットの整備など、対策が強化されている。
また、屋外アトラクションは雨や風などの気象条件によって運行が左右される。実際、台風接近時には一部施設の利用制限や休業も発生しており、天候による影響をどこまで需要予測に織り込めていたのかは検証が必要だろう。
主に屋内で楽しめる美ら海水族館と比べると、屋外型のジャングリアは天候によって需要や体験価値が変動しやすく、来場者数を読みづらいという現実がある。実際、26年の夏休みは連日の猛暑に加えて台風の接近も相次ぎ、客足が伸び悩んだと報じられている。こうした沖縄特有の気象条件も、当初の想定を下回った一因と考えられる。


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