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ライフ #自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング

話題の「部下育成キャンセル界隈」の深刻さ…部下に余計なことは言わない「上司の逃げ」が"組織に与える影響"は?

6分で読める
上司と部下
「ハラスメントと思われるのが怖いから、関わらない」。そんな管理職が増えている(写真:den-sen/PIXTA)
  • 大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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午後4時半。部下からチャットが飛んでくる。

「資料できました。確認お願いします!」。上司がファイルを開く。……うーん。

数字の根拠が弱い。結論も少しわかりにくい。しかも、この点は前にも一度伝えたはず。

以前なら、すぐに声をかけていたところだが躊躇する。

「『前にも言ったよね』は、責めているように聞こえるかな」

「『どうしてこうなった?』も、詰めていると思われるかもしれない」

考え始めると、もう何を言っても危ない気がしてくる。チャットの返信欄に、「ここ、もう少し修正してもらえる?」と打っては消す。「一度、話そうか」と打って、また消す。そして数分後。

「確認しました。ありがとうございます」と無難なひと言だけを送信する。

部下にしてみれば、「OKだったんだ」と思うだろう。一方の上司は、自分で修正を行いながら小さくため息をつく。

「後輩育成キャンセル界隈」が話題に

最近、企業研修の現場で、こうした声を聞くことが珍しくなくなりました。

注意できない。踏み込めない。聞かれなければ教えない。

嫌われたくないからではない。面倒だからでもない。「何でもかんでもハラスメントと思われるのが怖いから、関わらない」。そんな管理職が増えているのです。

「もう、余計なことは言わないことにしたんです」。ある管理職が、ため息交じりにそう話してくれました。以前なら、部下の資料を見て「ここはもう少し考えたほうがいい」「この書き方だと相手に伝わらないよ」と声をかけていたそうです。そして、ミスが続けば、原因を一緒に振り返ることもあったといいます。ところが最近は違います。

「言い方がきついと思われたらどうしよう」「指導したことで、ハラスメントだと言われたら困る」「本人が嫌がっているなら、そこまで踏み込まないほうがいい」

そう考えているうちに、必要最低限の業務連絡だけになっているのです。

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