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心筋梗塞・脳卒中リスクが34%減…高齢者や子どもだけじゃない、インフルワクチン「特に打ったほうがいい人」とその理由

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胸を押さえる男性
例年より早く始まったインフルエンザシーズン。ワクチンの知られざる効果とは(写真:しげぱぱ/PIXTA)
  • 上 昌広 医療ガバナンス研究所理事長
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アメリカのテキサス大学健康科学センター・ヒューストン校の研究チームが2022年8月に『アルツハイマー病雑誌』に発表した研究では、65歳以上のアメリカ人約236万人から背景因子を揃えた93万5887組を比較した。すると、4年間のアルツハイマー病発症率は接種群5.1%、非接種群8.5%で、接種群では約40%少なかった。

詳述しないが、アメリカのセントルイス大学や中国の北京大学からも同様の研究結果が報告されている。

なぜインフルエンザワクチンが認知症と関係するのか。1つの可能性は、感染に伴う全身性炎症や神経炎症を抑えることだ。

また、インフルエンザを契機とする心筋梗塞や脳卒中を減らすことが、長期的な認知機能低下の抑制につながる可能性もある。 脳卒中は直接脳を傷つけ、心筋梗塞も全身の血流や炎症を介して脳機能に影響しうるためだ。

ただし、ワクチンを毎年受ける人は、もともと健康意識が高く、定期的に受診し、血圧や糖尿病もしっかり管理しているかもしれず、こうしたバイアスを観察研究から完全に取り除くことはできない。したがって、現時点でインフルエンザワクチンを「認知症予防ワクチン」と断定することはできない。

それでも筆者は、これまで述べた理由もあって、認知症の家族歴がある患者には接種を勧めている。

増えるインフルワクチンの種類

ワクチン自体も進化している。その1つが高用量ワクチンだ。通常より多くの抗原を含ませ、高齢者でもより強い免疫反応を引き出すことを狙っている。

デンマークのコペンハーゲン大学などが実施したDANFLU-2試験は、65歳以上33万2438人を対象とした大規模な無作為化比較試験で、2025年に『ニューイングランド医学誌』に発表された。フランスのサノフィ社が開発した高用量ワクチンと標準量を比べたところ、インフルエンザによる入院は高用量群で43.6%少なかった。

日本でも、従来ワクチンの4倍量の抗原を含むサノフィの高用量ワクチン「エフルエルダ」が2024年12月に60歳以上を対象として承認された(ただし、国内での製造工程確立に時間がかかり、2026年秋の発売は延期された)。

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