経鼻ワクチンも登場した。日本では2024-25シーズンから、第一三共の「フルミスト」が2歳以上19歳未満の子どもに使えるようになった。日本では第一三共が製造販売を担うが、もとはイギリスのアストラゼネカ傘下のメドイミューン社が開発したワクチンだ。
このワクチンの最大の特徴は、注射ではなく、左右の鼻に1回ずつ噴霧する生ワクチンであることだろう。
診察室では、注射が苦手な子どもの保護者から「今年は泣かせずにすみますね」「注射を嫌がって毎年大変だったので助かります」と喜ばれる。しかも、単に針を使わないだけではなく、インフルエンザウイルスが最初に侵入する鼻やのどの粘膜で免疫を誘導できるという特徴がある。
現段階では、適用年齢であっても誰にでも使えるわけではない。一般のインフルエンザワクチンと違い、弱毒化した生きたウイルスを使うため、明らかな免疫機能の低下がある人や免疫抑制治療中の人、妊娠している人には接種できない。
喘息など基礎疾患がある場合にも、病状をみながら医師が適否を判断する必要がある。
mRNAワクチン開発も進む
これら以外にも研究は進んでいる。代表がmRNAワクチンだ。
アメリカのモデルナなどが季節性インフルエンザ向けに開発を進めている。現時点では実用化には至っていないが、mRNAは流行株に合わせて設計変更しやすく、将来は新しい流行への迅速な対応が期待されている。


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